上腕骨外側上顆炎【テニス肘】


- 肘の外側が痛む
- 肘を伸ばせない
- タオルを絞る、ドアノブを回すなどの動作で痛む
- 外側上顆炎と診断された
目次
上腕骨外側上顆炎とは?
上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつ がいそくじょうかえん)とは、肘の外側にある「上腕骨外側上顆」という部分に炎症が起きる疾患で、一般的にはテニス肘(テニスエルボー)として知られています。
🔍 原因
上腕骨外側上顆には、手首や指を伸ばす筋肉(伸筋群)の腱が付着しています。これらの筋肉の使い過ぎにより、腱に微細な損傷や炎症が起きて発症します。
- 繰り返しの手首・肘の動き
- テニス、バドミントン、ゴルフなど
- パソコン作業、家事、工具使用などの日常動作
- 中高年層に多い(40〜50代に多く見られる)


一般的な治療法では
保存療法(多くはこれで改善します)
- 安静(動作の制限)
- アイシング、湿布、消炎鎮痛薬の使用
- ストレッチや理学療法(リハビリ)
- テニスエルボーバンドの装着
その他の治療
- ステロイド注射(痛みが強い場合)
なかなか改善しにくい上腕骨外側上顆炎
上腕骨外側上顆炎(テニス肘)がなかなか改善しにくい理由はいくつかあります。以下に、代表的な要因を詳しく解説します。
🔁 1. 原因となる動作を続けている
- テニスやゴルフ、パソコン作業、調理、育児、清掃など、日常生活や仕事で肘や手首を酷使し続けていると、患部が回復する前に再び負担がかかって炎症が悪化します。
- 本人が「大したことはない」と思って無意識に繰り返す動きが治癒を妨げます。
🧱 2. 腱の血流が乏しく回復しにくい
- 上腕骨外側上顆に付く腱は、血流が少ない部位のため、自己修復能力が低いです。
- 一度損傷すると、**慢性的な変性(腱の質の劣化)**が進みやすく、なかなか元通りにならないケースがあります。
🧬 3. 炎症ではなく変性が主体の場合
- 実は多くの慢性例では、「炎症」よりも腱そのものの**変性(腱の組織の劣化・変形)**が起きていると言われます。
- この状態は「腱障害(tendinosis)」と呼ばれ、単なる炎症よりも回復に時間がかかることが多いです。
⏳ 4. 安静や治療が不十分
- 「少し良くなったから」と治療を中断したり、テニスエルボーバンドやストレッチなどの継続的なセルフケアを怠ると、再発しやすくなります。
- 短期間での改善を期待しすぎて、焦って動かしてしまうのもよくあるパターンです。
🏋️ 5. 筋力不足や身体の使い方の問題
- 前腕の筋力が不足していたり、手首や肩の使い方に偏りがあると、肘に負担が集中してしまいます。
- 正しいフォームや筋バランスの回復が重要なのに、それにアプローチできていないと、根本的な解決にならず再発します。
🚫 6. 誤った自己判断・セルフケア
- 間違ったストレッチやマッサージ、過度なアイシングなど、適切でない対処をするとかえって悪化することも。
- 整形外科や理学療法士の専門的な指導を受けていない場合、回復が長引くリスクがあります。
外側上顆炎に有効とされる体外衝撃波治療
神戸市東灘区にある整骨院KAIでは【外側上顆炎に有効な体外衝撃波施術】を提供しております。


体外衝撃波治療(ESWT:Extracorporeal Shock Wave Therapy)は、上腕骨外側上顆炎(テニス肘)に対して有効とされる治療法の一つです。なかなか治らない慢性例に特に使われます。
💥【体外衝撃波治療が有効な理由】
1. 🔄 腱の変性を刺激し、自然治癒力を活性化
- テニス肘の慢性期は「腱の炎症」ではなく「腱の変性」が主な原因です。
- 体外衝撃波は、患部の変性した腱に**微細な損傷(マイクロトラウマ)**を意図的に与えることで、
- 修復反応を促進
- 血流の改善
- 成長因子の分泌(組織再生の促進)
を引き起こします。
2. 🧠 痛みを感じにくくする神経効果
- 衝撃波によって、痛みの神経伝達を抑制する効果があるとされています。
- 特に「C線維」という慢性痛に関係する神経が鈍感になることで、痛みが軽減することが報告されています。
3. 🩸 局所の血流改善
- 腱や筋膜など、慢性障害が起こる部位は血流が乏しいです。
- 衝撃波により新生血管(新しい毛細血管)の形成が促され、組織の代謝が改善。
- これにより、栄養と酸素が届きやすくなり修復が進みます。
4. 🧬 非侵襲的で、副作用が少ない
- メスを使わず、注射もせずに治療できるため、体への負担が非常に少ないのが大きなメリット。
- 繰り返しの施術が可能で、他の治療で効果がない場合の選択肢としても注目されています。

